20200418引用と記録

氷と炎の歌からの引用】

ターガリエン家はドラゴンの血を引く家柄で古代ヴァリリア永世領の貴紳らを祖とする。かれらの遺伝的特徴は非人間的なまでの美しさにあり、目は紅藤色、藍色、菫色、頭髪はシルバーゴールドまたはプラチナムホワイトである。エイゴン竜王の祖先はヴァリリア滅亡に伴う混乱や殺戮を逃れ<狭い海>を渡り岩に覆われた島ドラゴンストーンに定住した。この場所からエイゴンとその姉妹ヴィセーニアおよびレイニスは船出し七王国征服に向かった。ターガリエン家は王家の血統を保持し純潔を保つためにしばしばヴァリリアの慣習に従い兄弟姉妹で結婚した。エイゴン自身ふたりの妹をその妻としそれぞれに息子を生ませた。ターガリエン家の紋章は黒地に赤で描かれた三頸のドラゴンである。三つの頭はエイゴンとふたりの妹を表す。標語は<炎と血>である。

◯ターガリエン王朝の年表 ※エイゴン竜王降着を元年とする。

・1~37年/エイゴン一世(征服王、竜王

・37~42年/エイニス一世(エイゴンとレイニスの息子)

・42~48年/メイゴル一世(残酷王、エイゴンとヴィセーニアの息子)

・48~103年/ジェヘアリーズ一世(老王、調停王、エイニスの息子)

・103~129年/ヴィセーリス一世(ジェヘアリーズの孫)

・129~131年/エイゴン二世(ヴィセーリスの長男)

※エイゴン二世の王位継承に対して一歳年上の姉レイニラが異議を唱え、両者の戦いにより二人とも死亡。のちに吟遊詩人らによって<双竜の舞踏>として語られる。

・131~157年/エイゴン三世(ドラゴン殺し、レイニラの息子)

※ドラゴンが絶滅する。

・157~161年/デイロン一世(若きドラゴン、少年王、エイゴン三世の長男)

※ドーンを征服。しかしこれを保持することができず若くして死亡。

・161~171年/ベイラー一世(聖徒王、司祭にして王、エイゴン三世の次男)

・171~172年/ヴィセーリス二世(エイゴン三世の四男)

・172~184年/エイゴン四世(下劣王、ヴィセーリスの長男)

※おびただしい数の庶子をもうけ、国内に騒乱の種を蒔く。

※彼の弟<ドラゴンの騎士>こと太子エイモンは、王妃ネイリスの擁護者であり恋人でもあったという説あり。

・184~209年/デイロン二世(有徳王、王妃ネイリスの息子、父親はエイゴンまたはエイモン)

※デイロンはドーンの公女マライアとの婚姻によってこれを国土に組み込む。

・209~221年/エイリス一世(デイロン二世の次男、愛書家、子孫を残さず)

・221~233年/メイカー一世(デイロン二世の四男、武勇に優れる)

・233~259年/エイゴン五世(幸運王、メイカーの四男、幼少時代は草臥しの騎士の従士)

・259~262年/ジェヘアリーズ一世(エイゴン幸運王の次男)

・262~283年/エイリス二世(狂王、ジェヘアリーズ唯一の息子)

※エイリス二世は反乱軍および王の盾であるジェイミー・ラニスターにより殺害される。太子レイガーは三叉鉾河畔でロバート・バラシオンによって殺害される。レイガーの妻エリアおよびその娘レイニスは<山>により殺害される。レイガーの息子エイゴンは殺害される。レイガーの弟妹ヴィセーリスおよびデナーリスは国外に追放される。ターガリエン王朝は滅びる。

 

私は『日本』と呼ばれる架空の国に棲み、『七王国』と呼ばれる架空の国に息づいている。と言える。この世のなんと広く興味深いことか。下劣王と呼ばれたエイゴン四世は娼婦や旅籠の女や農家の生娘までを褥に招き、無数の名も無い庶子をこさえた。そして今際の際にそれらをすべて正当な嫡子として認めてしまったがために、国内は彼の落胤たちによる玉座を巡る争乱の嵐となった。中でもデイモン・ブラックファイアと呼ばれる男はターガリエン家の黒地に赤い三つ頸ドラゴンの意匠を反転させ、赤地に黒いドラゴンの旗を掲げたことで“黒竜”と呼ばれた。黒竜が討つべく本来の世継ぎであるデイロン・ターガリエンは反対に“赤竜”と呼ばれ、庶子と嫡子ふたりのドラゴンによる戦争は<赤草が原>の合戦で“黒竜”の死により終わりを迎えた。デイモン・ブラックファイアは賊軍の僭王として史に汚名を刻み、デイロン・ターガリエンは鉄の玉座で然るべき王冠を戴いた。しかし彼らの父が死に際になって宝剣を託したのは、より武勇と知略に優れたデイモンの方だったと言われている。黒か赤、どちらが正当な竜の器だったのか、今となっては我々には全然わからん。しかし【誓約の騎士】から不落城の城主であるサー・ユースタスの発言を引用するに、「デイロンは華奢でなで肩で、少し太鼓腹で、歩くたびその腹がぷるぷる震えていたものだ。それに対してデイモンは堂々として誇り高く、腹は平らでオークの楯のように堅かった。デイロンが学匠、祭司、吟遊詩人や淫らな女たちに取り囲まれていている一方、デイモンは彼を王と認める偉大な騎士たちに囲まれていたのだ」 <赤草が原>にて黒竜を討ったのはこれもまた下劣王の庶子の一人であるブリンデン・リヴァーズという名の男だったと言われている。その奇妙なまでに白い肌と顔の半分を覆う赤い母斑から<血斑鴉>と揶揄された隻眼の落とし子は、“赤竜”の側に立ち奇妙な妖術を使って異母兄弟であるデイモンを殺したと言われている。血斑鴉はデイロン二世の亡き後エイリス一世の“王の手”となり施政と統治に勤しんだが、彼の在位のあいだ国土に疫病や謀叛が絶えることがなかった。という事実が書物に記されている。