ひとつの架台をつくっていると私はめちゃめちゃふしぎな決まりごとというものに入り込んでいることに気づく・というか材質はステンレスで、ステンレスの扉がこう、ステンレスの架台のコの字型のはめ込みに落ちるようにしないといけない。なぜならそうしないと扉が付けられない。厳密にはちがうが、いずれにせよ社長はめちゃくちゃなところにナットを溶接しようとする。私はだんだん知識というものがついてきた。「そこはナット回せませんよ!」と私は言うがまるで社会人みたいだ。しかしこの地上にはふしぎな約束ごとがある。それを重力と呼んでもよいが、それだけじゃなく鋼を加工したステンレスという人工物は、地面を伝わる振動はおろか、空間をかけぬける音というものとも共振し、光による熱を伝え、長い時間をかけてそのかたちを変える。なぜならこの地上は、紀元前何千年も前からそういうことになっている。少ない。もっとまえからだ。

これは仕事の話ではなくて、もっといえば日記でもなく、ただの平凡な夢にすぎない。というのは私にとって仕事というものは英雄の冒険にくらべればちゃんちゃらおかしい。遊びじゃんとおもう。でも私は認めるが、架台をつくる(設計する)のがたのしい。しかし毎日はとても長く、あまりにまぶしい。このまま光のなかに消滅するのか。重力というテーマは安易にこんなところに書くべきでなくちゃんとしたかたちにしなくてはならない。でも私は我慢できず書いた。